桜の蕾がほころびはじめた3月17日の午後、東京冷機工業株式会社(TO-REI:トウレイ)で社内研修の講師を務めました。13時半から16時半まで、3時間の大講義です。

TO-REIは1956年創業の、空調、換気、冷凍冷蔵、クリーンルームなど、私たちの生活に欠かせない空調設備の施工からメンテナンスまでを担う会社です。
会場は研修設備とショールーム機能を兼ね備えた「TO-REI成長支援センター」。昨年、新築移転したばかりのビルは新しい建物独特の清潔な香りがし、屋上からは東京スカイツリーや東北新幹線の線路が望める、見晴らしのいい環境です。

当日はここに、関東各地からおよそ50人の社員が集まりました。同僚との久しぶりの再会を懐かしんでいるのでしょうか、手をふる姿、笑顔で語り合う様子を見ていると、こちらまでほっこりします。
ひきたよしあきがTO-REIで講義をするのは、昨年に続いて2度目。前回は、始まりこそ緊張した空気が流れていましたが、研修が進むうちに場の雰囲気がやわらぎ、積極的な発言、笑顔、拍手に包まれました。その素直さ、真面目さ、明るさは、長く講師をしていてもそうは味わえるものではありません。自身の講義の中でも会心の出来、という思いがあり、実は心ひそかに継続を望んでいました。

なので、今回のお話をいただいたときは本当に嬉しくて、3時間の研修用に当日使うパワポを練り直し、講義に臨みました。
研修は、集中力を維持するために45分に一度5分間の休憩をはさみ、その短い時間で仲間たちとの親睦を深め、なごやかな雰囲気の中で、考え、書き、相談し、発表する。発表者には、必ず惜しみない拍手をすることをルールとしました。

皆さんがこちらを食い入るように見つめてくれる。真剣にメモをとってくれて、気軽に声もかけてくれる。講義は、昨年以上に楽しく、有意義なものになりました。

モニターに向かう業務が増えて、声を出す機会が減っています。挨拶をする機会さえ少なくなったように思われます。そんな今だからこそ、このような研修の必要性をひしひしと感じます。社員の皆さんが、だんだんと集中し、真剣な眼差しになっていく様子が忘れられません。

まだまだ教えたいことはたくさんあります。
できればまた来年もここで、皆さんに会えるといいな。

東京冷機工業、TO-REI。空気をきれいにする会社だけあって、そこで働く人たちの目も心も、澄んでいて美しかった。
素敵な機会をありがとうございました。