4月27日(木)、青森県学校栄養士協議会のお招きで講演をしました。タイトルは「一人ひとりの力を引き出す言葉がけ」。

青森に入る26日(水)は、朝から午後まで千葉県の海浜幕張にある高円宮記念JFA夢フィールドで「日本サッカー協会S級コーチ養成研修会」の講師を務め、終了後、東京へ戻って新幹線で青森へ。

大学の卒業旅行が、東北地方を北上し津軽から北海道の知床岬まで行くというものだったので、青森は遠いという印象を持っていたひきたよしあき。

19時近くの新幹線で東京を出て、その日のうちに青森に着くことがなんだか不思議な気分です。青森がこんなに身近になっていたことに驚きます。
今年の青森は、例年よりも早く桜が咲いてしまったそうです。桜目当てで訪れたと思われる外国人観光客もたくさんいて、なんだか気の毒に思います。それでも、新緑と遠くに見える八甲田山のコントラストはとても美しく、空気も澄んでいて、細胞がリフレッシュするかのようです。
会場に着くと、招聘してくれたみなさんが温かく迎えてくれました。

「これ、りんごのお茶。こちらが長芋のお菓子。北海道に抜かれるまで、長芋の生産量は青森が1位だったんです」

やさしい語り口に、心がほっとします。
会場には、学校給食の栄養士さんを中心に100名近い人たちが集まってくださいました。女性が大半です。

「低学年と高学年では、接し方も違う」「声かけの仕方がむずかしい」といった悩みを聞きながら、

世代の違いによる価値観の相違。
今の時代に必要な話し方の極意。
長所を見つけること。
ほめることの大切さ。

などについて90分間語りました。

教育と健康に携わる仕事柄からか、みなさんとても真剣で、話のメモを取る人の数はこれまで経験したことがないほど。そのまっすぐなまなざしに、こちらが感動してしまいます。
終わると、ビッグなプレゼントが待っていました。

ひきたよしあきが太宰治好きと聞いた理事長の佐藤さんが、休館日であるにもかかわらず「近代文学館」を見せてくれるというのです。

太宰治の生原稿やノートなどが展示してあると聞いて、胸が高鳴ります。学生時代、それを見たさに津軽をつぶさに回ったのですから。
誰もいない静かな近代文学館で、『女生徒』を書くための草稿メモ、『人間失格』の青森に関する箇所の書かれた生原稿、そして太宰治が使っていたエヴァーシャープというアメリカ製の万年筆を見せていただきました。
しかも、こちらでしか買い求めることのできない草稿メモに関する研究論考までいただいて。解読するのが楽しみでなりません。

日にちを置かず、大阪、海浜幕張、青森でかなり大きな仕事を頑張ったひきたよしあき。太宰治の万年筆は神様からのごほうびかもしれない、そんな気持ちにさえなります。
帰りの新青森駅で、太宰治が大好きだった「筋子と納豆」の入った丼をいただき、夕食用にと太宰治が好きだったものばかりを詰めたお弁当を買い求めました。

「桜が散ってもね、青森はこれからりんごの花が咲くんです。白に薄いピンクの混じった花の下にタンポポの黄色が咲き乱れる。本当に美しいですよ」と写真を見せてくれた佐藤さん。
また、佐藤さんと太宰治について語り合いたい。いつの日か、この近代文学館で太宰治に関する講演をしたい…そんな夢を胸に、東京に向かう新幹線で帰途につきました。